2013-11-18

シエラ・ネバダ山脈を行く~ハイウェイ395の旅⑥

LAからセコイヤを経由して、ひたすらUS395を北上してきたこの旅も、いよいよ終盤戦を迎えるのですが、、
まだまだ楽しみは尽きない!

今度はちょっと変わった、世にも珍しい湖、Mono Lakeへ。

395号沿いにあり、東側のシエラ・ネバダ山脈に少し入ると、ヨセミテがある辺り。

TUFAと呼ばれる石灰岩が湖面に突き出すモノ・レイクは、海水の約3倍の塩分濃度があり、天候などによる水分の蒸発で白く乾いて、このような見た目になるそうです。

流れ出る川も無く、魚も生存できません。
その代り、小さな透明のエビが住んでいて。
季節によって、多様な鳥の群れも訪れる。
水際には、とてつもない数のハエ(写真水際の黒い部分が全部ハエ!)がくっついて水面を揺らしてました。
人間が泳いでも問題ないらしいですが、このハエ見ると ・・・・・・。
そして日本の懐かしい温泉の匂い(硫黄臭)がします。


この面白い生態系と不思議な光景は、季節や時間帯によって様々な表情を持つので、多くの自然愛好家やカメラマン、観光客を魅了するのも納得です。
ググると実にいろんな写真が出てきますしね。

ビジター・センターでは、モノ・レイクの成り立ちや知られざる事実、実際に湖から持ってきた生存しているエビなど、観察できます。
ひと目で違いが分かる塩分濃度。左からレイク・タホ、太平洋の海水、そしてモノ・レイク。

しょっぱいなぁー。

湖はかなり大きいので、場所によっては絶好のビュー・ポイントがあるんだと思います。時間があれば、ぜひゆっくり車や徒歩で散策するのもいいでしょう。

ヨセミテでキャンプをして、セットでここに訪れるのもありですね。






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2013-11-13

シエラ・ネバダ山脈を行く~ハイウェイ395の旅⑤

ギラギラの太陽に乾いた強風。
395号をさらにひたすら走り、この日の宿泊地Mammoth Lakesに到着したのは夜。

スキーリゾートとしても有名な場所だけに、やけに寒いなーとは思ってました。9月ですが、モーテル内でも暖房なしではしんどかったですね。キャンプの残り食料と、当地のスーパーでGETした、地ビールを楽しむ。

Mammoth Brewingの、その名もIPA395!
 
 
いい記念になりました。実はCA州には良い地ビール、クラフトビールが多く、ビール好きにはたまらないでしょうね。
 
そして、朝を迎え驚くべき事態が!
 
 
 
 
ゆ、雪っ?
 
 
 

数時間前まで、砂漠でTシャツ1枚で日焼けする環境に居たのに。
これも395パノラマ街道のドラマチックな変化の醍醐味なのか。
やっぱりカリフォルニアはいろんな顔を持ってて面白い。
 
雪かきを終えてマンモスレイクを出発。
今度は雪山に囲まれたJune Lake Loop Road をドライブです。
 
美しい湖が点在し、緑も多く、別荘やキャンプサイトもあるこのエリアは、どこかの品の良さと余裕が感じられる場所。訪問者の年齢層も高く、ゆったり構えたい感じ。出来れば1泊して、日頃のストレスを癒したいです。
 


ループ・ロードを1周すれば、また395号に戻れます。
 
 
このあともう1発!今度は少々変わった湖を訪れます。
 
 
 
 
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2013-11-10

シエラ・ネバダ山脈を行く~ハイウェイ395の旅④

Lone Pineの町から車でおよそ10分程度。

今では隠れた観光歴史名所としても知られる、Manzanar Internment Camp(マンザナール日系人強制収容所)跡地に寄りました。
現在は国立公園局が管理し、レンジャーが在中して、ビジターセンターを運営しています。


シエラ・ネバダを背にして、手前には広大な砂漠。もうどこにも逃げられないと諦めがつくような場所に作られた収容所は、全米で10箇所あったうちの一つ。冬は極寒。それ以外は砂嵐に見舞われた想像を超える厳しい環境だと、分かりました。

意外と楽しさもあった?

館内には、多くの貴重な写真や映像、遺品が残り、これがかなりお勧め!
意外と知らない事実の山に、いい勉強になりましたよ。

学校や、病院もあり、音楽バンド活動や野球、剣道も楽しめたそうです。

数々の写真は、実は収容されたある日本人写真家の隠し撮りでした。
のちに見つかり、カメラは没収されたものの、その後専門写真家として、撮影も許可されることになり、結局これだけ貴重な資料が今でもちゃんと残っているわけですね。

関連するいざこざや抵抗した人間もいて、死者も出ましたが。



一番苦しかったのは、収容される直前と、収容所が解散になった後。
直前には家財道具や資産を強制的に手放し、犯罪者扱いされ。
解散時には、わずか20ドルが各自に配布され、戻ったそれぞれの場所では、耐え難い差別が待っていました。


中々来れない僻地にありますが、一見の価値はあると思います。
変な言い方ですが、意外に入り込んでしまい、面白かったですね。
日本軍のパール・ハーバー攻撃を受けて、実施された強制収容は、いろんな物語が詰まっていました。

慰霊碑は広い敷地内を車で移動。
灼熱の太陽に、砂ぼこりが舞う、乾いた空間。

一般知識や観光情報など詳しくはWikipedia(日本語ENGLISH
もしくは公式サイトNational Park Service より。当時の詳しいレイアウトなども見れます。



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2013-11-07

シエラ・ネバダ山脈を行く~ハイウェイ395の旅③

さて、いよいよ大本命のHWY395へ。

ここが別名パノラマ街道とも呼ばれる所以が、実際走って分かってきます。もう本当にドラマチックですよ。


まずは周りに人気がほとんどない砂漠地帯を、えんえんと北上して行きます。
左が西側、つまりこの山並みがだんだんと高くなっていき、先日寄ったセコイヤ国立公園や、ヨセミテなどを含むシエラ・ネバダ山脈。右(東)へ行けば、デス・バレーです。


平坦な砂漠地帯を抜けると、タモさんもビックリ(?)な断層むきだしの乾いた岩山も多く点在。
ここまで来ると、美しいです。

セコイヤを出ておよそ6時間半くらいでしょうか、次の目的地Lone Pineに着いたのは結局夜。1件しかないスーパーで買ったピザとビールを、モーテルの部屋でかぶりつく。疲労感で一杯の身体には嬉しいご馳走でした。

翌朝ギラギラの太陽の下で、シエラ・ネバダを目の前にしての日光浴に至福の時間を味わいます。

今回泊まったのは、シエラ・ネバダの名峰であるMt.Whitney(ウィットニー)を目の前に贅沢に楽しめるBEST WESTERNを選びました。朝食も無料バフェスタイルで、フルミールが楽しめます。


さて、今回の旅における目玉の一つ。Mt.Whitney
カリフォルニアを代表する名峰なだけではなく、アラスカとハワイを除く北米最高峰の4421m。
街が発達している山脈の西側からは絶対に観ることのできない、苦労してここまで来ないと堪能できないレアな山なんです。
奥に構えるトガッた4本。まるで左右二人の巨大な門番に守られているよう。



目の前で見る名峰は本当に美しかった。
太陽に当たってキラキラしてる。
さすがに感動をもらいましたね。

ちなみに、登山口まで車で入ることが可能で、周辺にはキャンプサイトもあります。ここでテントで宿泊なんてのもありかも?

名峰を目の前に構えるLone Pineは、人口2千人程度の小さな町。
どことなく古き良きアメリカをイメージさせている、ゆったりとした場所ですね。Mt.Whitneyへの登山者や訪問者、また映画のロケ地(砂漠のシーンなど)にもしばしば使われる土地柄から、映画関係者の宿泊地としても利用されているようです。



午後に町を出発。
このあとマンザナール日系人強制収容所跡地に寄ります。


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2013-11-03

シエラ・ネバダ山脈を行く~ハイウェイ395の旅②


テントのアクシデントも乗り切ったセコイヤの美しい朝。

9月でも山間部なので朝はかなり冷えますね。
朝食で暖をとり朝もやが残る中、近場のトレイルを歩きに行きました。

シエラ・ネバダの特徴である針葉樹林と白い大きな岩の中を15分ほど歩いた頃、次なるハプニングに!

なんとトレイルの正面から、大きな黒いクマが歩いてきた!
そして目が合う。。
周りには自分と嫁以外は誰も居ない。
距離にして、推定15~20メートル前後。
焦りました。。

パークレンジャーなどによると、こういう状況で行うべき行動は
①大きな音を立てて驚かせない。
②後ろ姿を見せた状態で、走って逃げない。
③距離を保って、道を譲るか後ずさりする。

「ひゃー!」
説明途中で、私を置いて後ろ姿をモロに見せて走って逃げるうちの奥さん。

「そうじゃないだろー!」と思いながら、目視しながらゆっくり横向きでトレイルを後退する自分。

クマを刺激せず、なんとかトレイル入り口まで戻りホッとする。

そこでトレイルに入る数人の工事関係者に出現を伝達するも、「OK!」と笑顔で通過。全く気にしない様子でした。
慣れている人にはこんなもんなんですね。


結局、同キャンプサイト内と、観光客が多く集まるスポットで見たクマの親子連れを含めて、2日間で7匹に遭遇。

セコイヤ。クマ度高し!恐るべし!

レンジャーがそばに居る時はいいんですが、自分だけとなると、正直焦りますね。。

山間地のキャンプサイトには必ずあるBear Box(写真:クマ被害防止用の食品、化粧品などを入れるロッカー)は、必ず使用しましょう。上記のものは、車にもテント内にも置いてはいけません。


日中は、また別のトレイルを数時間歩き、高台に出る。
太陽が眩しくて、聞こえるのは自然の動物たちの出す音のみ。

今回の旅の中心、シエラ・ネバダ山脈と一体化した、実に幸せな時間でした。



さて。この日は午後からセコイヤの山を降りて、Bakersfield経由でHWY58とHWY14を走ります。
 
まだまだ飽きさせない旅が続きます。

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